バーチャル空間で買い物からスポーツまで。現実のような没入感で大人気のアプリ、『Life』(ライフ)。
安全で健全、平和を謳うそのアプリにも、戦争にも似た争いがあった。
それは運営にとっては消してしまいたい歴史の一つだが、ある少年少女たちには青春と言える思い出である。
戦争の舞台は、通称『〇〇街』。アクセスさえ利用規約違反だ。
作りかけのビル街はハッカーたちによって荒廃した世紀末のような風景になり、「自分勝手ができる場所」とされた。
喧嘩は日常茶飯事、平和とは真反対である武器を使い抗争を起こしたこともある。
大人は飽き、民度や利用者の年齢の低さに呆れ出ていった。
此処だけが居場所である、所謂不良である子供達は此処に残され、多くは日々の鬱憤を晴らしていた。
しばらく経ち、暗黙のルールが出来始めた、ある日。
Lifeはメンテナンスと称し、〇〇街の撤去を公表した。
子供が集まるには不健全であり、このアプリの趣旨にも合わない、と。
多くの子供はルールに従い、街から離れていった。
しかし、一部の子供は残り武器を手に取った。
弱気でも、仲が悪くても、独裁のようなことをする人間でも、街を愛していた。
大人達の都合に、子供達は居場所と子供なりの自由を守るため、運営に立ち向かう。
七日間の期間限定で、ルールとして最終的にLife運営が勝つみたいな。(一つ一つの戦いは街側の子供が勝ってもいい)
こんななりがしたいーー
他力本願。